長野市初のワイナリー「有旅ワイナリー」誕生と千曲川ワインバレー参入

こんにちは!テキエブのコーイチです。 こちらのニュースを紹介します! 長野市初のワイナリー誕生「有旅ワイナリー/ウタビワイナリー」ソムリエからワイン生産者へ転身、特有の海洋性土壌で妥協のないワインづくりに挑戦!長野市が千曲川ワインバレー参入へ@長野県長野市 – Web-Komachi

長野市初のワイナリー「有旅ワイナリー」の誕生

有旅ワイナリーの概要と背景

2024年5月10日、長野市篠ノ井に長野市初のワイン醸造施設「有旅ワイナリー/UTABI Winery」が完成し、竣工式が行われました。

このワイナリーは、長野市篠ノ井出身の田中啓さんが、軽井沢や東京、京都でソムリエとしての経験を積んだ後、地元に戻り、ブドウ本来の味と香りを活かした妥協のないワインを作りたいという夢を実現するために設立されました。

田中さんは、同じく長野市出身でアルプスワインで長年活躍してきた滝澤資大さんとともに、このプロジェクトをスタートさせました。

田中啓さんと滝澤資大さんの経歴

田中啓さんは、2007年に「星野リゾート」に入社し、翌年ソムリエ資格を取得。その後、「ザ・リッツカールトン東京」や「ワイングロッサリー」での経験を経て、2015年には日本ソムリエ協会の上位資格であるソムリエ・エクセレンス資格を取得しました。

2016年には生産者へ転身し、長野市に戻って「千曲川ワインアカデミー」でブドウ栽培を学びました。その後、各地のワイナリーで修業を重ね、2021年には自身の農場「Signature K」を営みながら初のワイン「Signature Kシャルドネ2020」をリリースしました。

滝澤資大さんは、1983年に「アルプスワイン」に入社し、技術部でワイン醸造・管理を担当。1995年には技術部次長に就任し、企画開発部次長として新規開拓と販促を担当しました。2017年には長野市七二会でワイン用ブドウの定植を開始し、2021年にはオリジナルワイン「NISASOメルロ2020」をリリースしました。

竣工式の詳細と参加者

2024年5月10日に行われた竣工式には、長野市長の荻原健司氏や長野県ワイン協会の武田氏などが参加しました。

荻原市長は、「地域の特色を活かしたワインづくりやワイナリーの開設をサポートしたい。果物に付加価値が付くことで、農業全体の底上げになる」と述べ、地域の発展に寄与することを期待しています。

最新設備とワイン生産のこだわり

長野県屈指の最新設備の導入

有旅ワイナリーでは、長野県に4台しかないという選果の最新機械を導入しています。田中さんの最大のこだわりは、ブドウ本来の味を活かした妥協のないワインを作ることです。

仕込み・選果では、品質特性の最も高い健全果のみを機械と人の目を通して選ぶWチェックが行われます。これにより、最高品質のワインが生産されることが期待されています。

海洋性土壌とブドウ畑の特徴

有旅ワイナリーのブドウ畑は、標高650メートルの海洋性土壌の遊休農地を再生した約2haの広さを誇ります。この土地は風通しが良く、日当たりも良好で、程よい傾斜があり水はけも良いという好条件が揃っています。

すでにシャルドネとピノ・ノワールが定植されており、これらのブドウから作られるワインがどのような味わいになるのか、非常に楽しみです。

少量生産の妥協のないワインづくり

有旅ワイナリーでは、年間1万5000本の生産を予定しており、初年度は約7000本の見込みです。少量生産であるため、一つ一つのワインに対するこだわりが強く、妥協のない品質を追求しています。

田中さんは、「ハレの日やここぞという日に、品質の良いワインを楽しんでもらいたい。地元の方にも喜んでもらいたいですし、篠ノ井商店街でも提供してもらえたらうれしい」と語っています。

長野市から世界へ – 有旅ワイナリーの展望

千曲川ワインバレーへの参入

有旅ワイナリーは、長野市が昨年「ワイン・シードル特区」の認定を受けたことを受けて、〈千曲川ワインバレー〉に参入します。

この地域は、ワイン生産に適した気候と土壌を持ち、多くのワイナリーが集まることで知られています。有旅ワイナリーの参入により、さらに地域全体のワイン産業が活性化することが期待されています。

今後のイベント参加と地域貢献

田中さんは、「地元の食とワインを一緒に楽しむワインイベントや、他社ワイナリーを招致してのイベントなども展開していきたい」と述べています。

これにより、地域の人々がワインを通じて交流し、地元の食文化を楽しむ機会が増えることが期待されます。また、地域の農業や観光産業の発展にも寄与することが目指されています。

販売開始と店舗オープンの予定

有旅ワイナリーのワインの販売は、2025年5月に開始される予定です。同時に、店舗もオープンし、地元の人々や観光客が直接ワインを購入できるようになります。

販売は、東京で「GAZTA」や「メゾン・ダーニ」などの有名スイーツやカフェを展開する株式会社メゾンビーと、グループ会社で国内外に飲食店を展開する株式会社BEATUSが手がけます。

これにより、有旅ワイナリーのワインが広く認知され、長野市から世界に向けて発信されることが期待されています。