ユネスコ登録「伝統的酒造り」と潜龍酒造の挑戦

そうね、涼くん。日本時間の5日午前3時40分にユネスコの政府間委員会で決定されたのよ。これで日本酒や焼酎の伝統的な製造技術が、世界的に認められたことになるわね。

「伝統的酒造り」は、杜氏や蔵人が麹菌を用いて、日本各地の気候風土に合わせた技術で日本酒や焼酎を製造する方法なの。今回の登録は、自然と共生しながら長い歴史の中で培われてきた技術や文化が評価されたと言えるわね。

近年、世界的にクラフトビールやクラフトジンなど、地域独自の酒造りが注目されているけど、日本の伝統的酒造りも、世界からその価値が再認識されている証拠ね。

ええ、そうね。輸出拡大や観光客誘致にも繋がる可能性もあるわ。国内でも、改めて伝統的な酒造りに目を向ける人が増えるといいわね。

そうなのよ。「潜龍酒造」は、国内外で数多くの賞を受賞している実力派の酒蔵なの。記事によると、杜氏の中山直さんは、事務職員から杜氏の後継者になったという異色の経歴の持ち主らしいわ。

記事によると、中山さんはユネスコ登録を心待ちにしていた一人で、誇りを感じているそうよ。でも、同時に後継者不足の現状も心配しているみたいね…。

中山さんの酒造りのモットーは「和醸良酒」よ。「和の心は良いお酒を醸し出し、良いお酒は和の心を醸す」という意味が込められているそうよ。

そうね。記事によると、「潜龍酒造」では5人が酒造りを続けているみたいだけど、次の杜氏のめどは立っていないそうよ。他の酒蔵でも、後継者不足は深刻な問題になっているわ。

そうなのよ。後継者不足や、日本酒の需要減少、原料や燃料費の高騰など、様々な要因が重なっているみたいね…

ええ。でも、決して悲観的なだけじゃないわ。今回のユネスコ登録をきっかけに、伝統的な酒造りに興味を持つ人が増えることも期待できるわ。

中山さんも言っているように、若い世代にもっと日本酒の魅力を知ってもらいたいわね。

そうね。日本酒を通して、日本の四季や風土、そして職人たちの技術や想いを感じてほしいわ。

そうね。国内外からの注目度が高まり、日本酒や焼酎の需要拡大や輸出促進、観光客誘致、そして後継者不足の解消など、様々な効果が期待できるわ。

その通りね。今回のユネスコ登録を機に、日本の伝統的酒造りが、未来に向けてさらに発展していくことを願っているわ。