山梨県の新種ぶどう「ソワノワール」の挑戦と展望

涼くん、山梨県で新しいぶどう品種が開発されたって知ってる？ その名も「ソワノワール」っていうんだけど、地球温暖化に対応するために作られた、暑さに強い赤ワイン用のぶどうなんだそうよ。

温暖化の影響で、ぶどうの色づきが悪くなって、赤ワインの色が薄くなるっていう問題が近年深刻になってきてるんだけど、このソワノワールは、そんな問題を解決する救世主になり得るかもしれないわね！

ええ、面白そうでしょ？ 実はね、山梨県って日本のワイン生産の主要な地域の一つなんだけど、近年、温暖化の影響で、ワイン用ぶどうの栽培が難しくなってきてるのよ。特に赤ワインに使う黒ぶどうは、気温が高いと色がつきにくくなって、品質が落ちてしまうの。そこで、山梨県が開発したのが、このソワノワールなのよ。

ソワノワールは、2017年から3年の歳月をかけて開発された、比較的新しい品種なの。暑さに強く、濃い色合いとしっかりとした果皮が特徴で、高温による色づきの悪化を防ぐことができるの。つまり、温暖化が進む中でも、高品質な赤ワインを安定して生産できる可能性を秘めているってわけね。

そうね。私もどんなワインになるのか、今からすごく興味津々だわ。 果実の成熟期は9月中旬頃で、山梨県が推奨する赤ワイン用ぶどう品種「ブラッククイーン」とほぼ同じ時期みたいね。栽培適性も高く、病気に強いっていうのも魅力的ね。

それでね、このソワノワールの苗木の出荷が去年から始まったんだけど、甲州市にあるワイナリーで、早速100本の苗木が植えられたそうよ。このワイナリーでは、元々メルローという品種を栽培していたんだけど、その一部をソワノワールに植え替えて、2年後の初収穫を目指しているんだって。

メルローは、カベルネ・ソーヴィニヨンに次いで世界で2番目に多く栽培されている黒ぶどう品種で、まろやかでフルーティーな味わいが特徴なの。フランスのボルドー地方が有名だけど、世界中で栽培されていて、日本でも人気のある品種よ。涼くんも、メルローを使ったワインを飲んだことがあるんじゃないかしら？

温暖化は、世界中のワイン産地にとって深刻な問題よね。気温の上昇は、ぶどうの生育サイクルを早め、糖度が上がりすぎることで、酸味が少なくバランスの悪いワインになってしまうこともあるの。また、干ばつや豪雨などの異常気象も、ぶどうの生育に悪影響を与え、ワインの品質や生産量を大きく左右するのよ。

そうなのよ。でも、悲観的になってばかりもいられないわ。温暖化の影響を逆手に取って、新しい品種を開発したり、栽培方法を工夫したりと、世界中のワイン生産者が、様々な取り組みをしているの。ソワノワールも、そんな努力から生まれた希望の星なのよ。

ソワノワールは、まだ新しい品種だから、これからどんなワインが生まれるのか、本当に楽しみね。ワイナリーの人たちも、この新しいぶどうで、最高のワインを作ろうと、情熱を燃やしていると思うわ。

そうね。涼くん、私たちも、ソワノワールを使ったワインが飲める日を、楽しみに待ちましょう！

ソワノワールは、温暖化という地球規模の課題に、日本のワイン産業が立ち向かう、一つの象徴と言えるかもしれないわね。この挑戦が、日本のワイン業界に、そして世界に、どんな未来をもたらすのか、これからも注目していきたいわね。

その通りね。涼くん、今日は色々とお酒の話を聞かせてくれてありがとう。また何か面白い情報を見つけたら、教えてね！