▶ 公式画像への差し替えご希望の法人様はこちら

日本酒の種類一覧|特定名称酒・生酒・にごり酒まで解説

日本酒の種類一覧|特定名称酒・生酒・にごり酒まで解説

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。この記事は、日本酒の定義、表示、製法、飲み方を理解するための解説です。飲酒量を勧めるものではありません。

日本酒の種類という言葉は、実は一つの基準では整理できません。店頭では 純米吟醸 や 本醸造 のような特定名称酒が目立ちますが、別の軸では 生酒、原酒、にごり酒、古酒 のような呼び方もあり、さらに法的には 特定名称酒 と 普通酒 という分け方もあります。

この記事では、日本酒の種類を混ぜずに整理します。まずは 特定名称酒かどうか を見て、その次に 火入れの有無、加水の有無、おりの残し方 などの製造上の特徴を重ねると、かなりわかりやすくなります。

日本酒の種類は三つの軸で見る

日本酒の種類一覧|特定名称酒・生酒・にごり酒まで解説:日本酒の種類は三つの軸で見る
日本酒の種類は三つの軸で見る

日本酒の種類を整理するときは、次の三つの軸で見ると混乱しにくくなります。

  1. 表示基準による分類:特定名称酒と普通酒
  2. 特定名称酒の中の8種類:純米酒、吟醸酒、本醸造酒系
  3. 製造上の特徴による分類:生酒、原酒、にごり酒、古酒など

つまり、純米吟醸の生酒 のように、ひとつの銘柄が複数の種類の言葉を同時に持つことは普通にあります。

特定名称酒と普通酒

国税庁の表示基準では、特定名称酒は 吟醸酒、純米酒、本醸造酒 の三系統で、条件に応じて8種類に分かれます。これに当てはまらない清酒は、一般に 普通酒 と呼ばれます。

普通酒という言葉は、品質が低いという意味ではありません。特定名称酒の表示要件に当てはめていないだけで、日常酒として優秀なものも多くあります。種類の記事では、まずこの誤解を外しておくことが大切です。

特定名称酒8種類の一覧

系統 種類 主なポイント
吟醸系 吟醸酒 精米歩合60%以下、醸造アルコール使用可、吟醸造り
吟醸系 大吟醸酒 精米歩合50%以下、醸造アルコール使用可
純米系 純米酒 米、米麹、水のみ
純米系 純米吟醸酒 米、米麹、水のみ、精米歩合60%以下、吟醸造り
純米系 純米大吟醸酒 米、米麹、水のみ、精米歩合50%以下、吟醸造り
純米系 特別純米酒 米、米麹、水のみ、60%以下または特別な製造方法
本醸造系 本醸造酒 精米歩合70%以下、醸造アルコール使用可
本醸造系 特別本醸造酒 60%以下または特別な製造方法、醸造アルコール使用可

一覧だけを見ると上下関係のように見えますが、実際には 香りの方向や設計思想の違い を示す面が大きく、必ずしも 高精白=自分に合う とは限りません。

製造上の特徴による種類

ラベルでよく見かける生酒や原酒は、特定名称とは別の軸です。

生酒

上槽から出荷まで一切加熱処理をしていない酒です。フレッシュさが魅力ですが、要冷蔵が基本です。

生貯蔵酒

生のまま貯蔵し、瓶詰め時に一度だけ火入れする酒です。

生詰酒

貯蔵前には火入れし、出荷時には火入れしない酒です。秋の ひやおろし と重なることもあります。

原酒

一般の市販酒で行う加水調整をしていない酒です。アルコール分が高めになりやすく、濃さを感じやすい傾向があります。

にごり酒

おりを多く残した白濁した酒です。味わいは銘柄によってかなり幅があります。

古酒・熟成酒

貯蔵による変化を活かした酒で、色や香りに熟成感が出ることがあります。

味の傾向の目安

種類と味わいは一対一ではありませんが、初心者向けの目安はあります。

  • 純米吟醸・吟醸:香りが出やすく、軽やか
  • 純米酒・特別純米酒:米の旨味を感じやすい
  • 本醸造酒:すっきり、後口が軽いものが多い
  • 生酒:フレッシュで若々しい印象
  • 原酒:濃さや押し出しを感じやすい
  • にごり酒:まろやかさや米由来の存在感が出やすい

ただし、最終的な印象は蔵の設計、酵母、火入れ、熟成、飲用温度でかなり変わります。

初心者向けの覚え方

はじめて種類を覚えるなら、次の順番が無理がありません。

  1. 純米か、醸造アルコール入りか
  2. 吟醸系か、そうでないか
  3. 生酒か、火入れ酒か
  4. 原酒か、加水調整酒か

これだけで、店頭のラベルのかなりの部分が読めます。細かな品種や酵母は、その後で十分です。特定名称の制度だけ詳しく読みたい場合は 特定名称酒とは? もご覧ください。

よくある質問

日本酒の種類は何種類ありますか

特定名称酒は8種類ですが、それとは別に普通酒、生酒、原酒、にごり酒などの分類もあるため、ひとつの数字だけでは表しにくいです。

純米酒は吟醸酒の一種ですか

純米酒は原料による分類、吟醸酒は製法と香味による分類です。両方を満たすものが純米吟醸酒です。

生酒は種類名ですか

はい。特定名称とは別の軸で使われる製造上の特徴の呼び名です。

にごり酒は甘いですか

甘いものもありますが一律ではありません。残っているおりの量や発酵の設計で印象は変わります。

普通酒は質が低いのですか

そうではありません。特定名称の表示要件に当てはめていないだけで、日常酒として優れたものもあります。

まとめ

日本酒の種類は、特定名称酒だけでなく、生酒、原酒、にごり酒、古酒のような製造上の特徴も含めて読むと整理しやすくなります。まずは 純米かどうか、吟醸系かどうか、火入れの有無、この三つから見ると迷いにくくなります。

関連ページ

参考情報・出典

  • 国税庁『清酒の製法品質表示基準』
  • 日本酒造組合中央会『日本酒の分類』
  • 日本酒造組合中央会『日本酒用語集』
  • 最終確認日: 2026-03-24