20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。この記事は、ブランデーの種類を整理して理解するための解説です。
ブランデーの種類は、ひとつの物差しだけでは整理できません。コニャックやアルマニャックは 産地と規格 の種類、カルヴァドスは 原料と産地 の種類、グラッパは 原料の使い方 の種類です。ここを同じ次元で眺めると、情報が混ざりやすくなります。
このページでは、ブランデーの種類を 原料、造り方、産地呼称、色と熟成 という順に整理します。全体像を先に知りたい方は ブランデーとは?完全ガイド から読むと流れがわかりやすくなります。
目次
- ブランデーの種類は四つの軸で見る
- 原料による種類
- 地理的表示による種類
- 搾りかす・澱由来の種類
- 色と熟成による見分け方
- 最初に覚えたい主要種類
- まとめ
ブランデーの種類は四つの軸で見る
最初に整理の土台を置きます。ブランデーの種類は、次の四軸で見るとわかりやすくなります。
- 原料による種類
ぶどう、りんご、さくらんぼ、プラム、洋なしなど - 産地呼称による種類
コニャック、アルマニャック、カルヴァドス、ブランデー・デ・ヘレスなど - 原料の使い方による種類
通常の果汁・果実酒由来、搾りかす由来、澱由来 - 熟成による種類
樽熟成の琥珀色タイプ、無色透明のタイプ
この分け方にすると、コニャックは ぶどう+コニャック地域+樽熟成、カルヴァドスは りんご+ノルマンディー+樽熟成、グラッパは ぶどうの搾りかす+主に無色透明、という具合に整理できます。
原料による種類
グレープブランデー
もっとも中心になるのが、ぶどうを原料にしたグレープブランデーです。一般に ブランデー とだけ言うと、まずこれを指します。日本洋酒酒造組合でも、単にブランデーといった場合はグレープブランデーをいうと整理されています。
代表例は次の通りです。
- コニャック
- アルマニャック
- ブランデー・デ・ヘレス
- 一般的な国内外のグレープブランデー
- ピスコ
フルーツブランデー
ぶどう以外の果実から造るものです。米国の基準でも、ピーチブランデー、チェリーブランデー、アップルブランデーなど、果実名を伴う形でタイプが定義されています。
代表例は次の通りです。
- カルヴァドス
- キルシュワッサー
- スリヴォヴィッツ
- 洋なしのブランデー
- 杏のブランデー
フルーツブランデーは、樽熟成しない透明なタイプも多く、香りの出方が非常に直接的です。
地理的表示による種類
コニャック
フランスのコニャック地域で造られるぶどうブランデーです。BNIC の公式情報では、コニャックのラベルには地理的表示として Cognac、Eau-de-vie de Cognac、Eau-de-vie des Charentes が使われます。二回蒸留、オーク熟成、6つのクリュが基本です。
アルマニャック
フランス南西部ガスコーニュのぶどうブランデーです。伝統的なアルマニャック蒸留器が個性の中核で、ヴィンテージ文化が豊かな点も特徴です。より詳しくは アルマニャックとは で解説しています。
カルヴァドス
フランス・ノルマンディーのりんごブランデーです。IDAC の公式情報では、カルヴァドス AOC、カルヴァドス・ペイ・ドージュ、カルヴァドス・ドンフロンテの三つの主要アペラシオンが紹介されています。最低2年熟成が基本で、ドンフロンテは3年以上の熟成が必要です。
ブランデー・デ・ヘレス
スペイン・ヘレス地域のぶどうブランデーです。シェリー樽とクリアデラ・イ・ソレラ熟成が要で、ソレラ、ソレラ・レセルバ、ソレラ・グラン・レセルバの区分があります。
ピスコ
ペルーまたはチリのぶどうブランデーです。米国の基準でも、Pisco Perú と Pisco Chileno が別記されています。同じ ピスコ でも国ごとに規格やスタイルが異なるので、ひと括りにしない方が安全です。
搾りかす・澱由来の種類
ここは初心者が見落としやすい部分です。ブランデーは果汁やワインだけでなく、ワイン造りの副産物からも造られます。
グラッパ / マール / オルーホ
ぶどうの搾りかすを発酵・蒸留したタイプです。米国基準では pomace brandy や marc brandy として整理され、グレープ由来のものは grappa とも表示できます。日本洋酒酒造組合でも、グラッパ、マール、オルーホは同系統の搾りかすブランデーとして説明されています。
澱由来のブランデー
ワインの澱から蒸留したタイプもあります。量販市場では目立ちにくいものの、体系上は重要です。果汁からのブランデーと比べると、よりドライで強い輪郭を持つことがあります。
色と熟成による見分け方
色だけで判断するのは危険ですが、入口としては役立ちます。
| 見た目 | 典型例 | どういうタイプか |
|---|---|---|
| 琥珀色 | コニャック、アルマニャック、カルヴァドス、ブランデー・デ・ヘレス | 樽熟成の影響が大きい |
| 無色透明 | キルシュ、若いグラッパ、無熟成の果実ブランデー | 果実の香りが直接的に出やすい |
酒類総合研究所も、蒸留直後のブランデーは無色で、樽貯蔵によって独特の香味が付与されると説明しています。したがって、透明なものは 未熟 なのではなく、そういう設計である場合が多いと理解すると誤解が減ります。
最初に覚えたい主要種類
種類が多すぎて迷うときは、次の五つだけ先に覚えると十分です。
- コニャック
ブランデー理解の基準点 - アルマニャック
より骨格と個性が見えやすい - カルヴァドス
りんごブランデーの代表 - グラッパ
搾りかすブランデーの代表 - キルシュ
無色透明フルーツブランデーの代表
この五つを基準に置くと、その他の種類を位置づけやすくなります。
あわせて読みたいブランデーの記事
まず全体像を知りたい方は ブランデーとは?種類・製法・飲み方まで完全ガイド をご覧ください。
- ブランデーの種類一覧|コニャック・アルマニャック・カルヴァドス・グラッパまで(このページ)
- ブランデーの飲み方完全ガイド|ストレート・加水・ロック・グラス・温度まで
- ブランデーの作り方とは?原料・発酵・蒸留・樽熟成・ブレンドまで解説
- コニャックとアルマニャックの違いとは?産地・蒸留・熟成・味わいで解説
- コニャックとは?定義・6つのクリュ・VSOP・XO・飲み方まで解説
- アルマニャックとは?歴史・産地・蒸留・ヴィンテージ・飲み方まで解説
- ブランデーのラベルの見方|VS・VSOP・XO・Vintage・Fine Champagne を解説
- ブランデーとウイスキーの違いとは?原料・製法・味・飲み方で解説
- ブランデーのおすすめはどう選ぶ?初心者・食後酒・ギフト別の選び方ガイド
よくある質問
ブランデーにはどんな種類がありますか
大きくは、ぶどうのブランデー、りんごやさくらんぼなどのフルーツブランデー、ぶどうの搾りかすブランデーに分けられます。
コニャックとアルマニャックは種類の名前ですか
はい。どちらもフランスのグレープブランデーですが、地理的表示として守られた種類です。
カルヴァドスはブランデーですか
はい。カルヴァドスはフランスのりんごブランデーです。
グラッパはブランデーに入りますか
広い意味では入ります。ぶどうの搾りかすから造る搾りかすブランデーです。
無色透明のブランデーもありますか
あります。キルシュや若いグラッパなど、樽熟成しないタイプは透明なことが多いです。
まとめ
ブランデーの種類は、名前だけで覚えるより、原料、産地、搾りかすかどうか、熟成の有無で整理すると理解しやすくなります。
まずは コニャック、アルマニャック、カルヴァドス、グラッパ、キルシュ を基準に置いてください。そこから、ラベルに書かれた地名や原料を読むだけで、かなりの部分が見分けられるようになります。










