20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。この記事は、焼酎の分類を理解するための解説です。飲酒量を勧めるものではありません。
焼酎の甲類と乙類の違いは、初心者の方が最初にぶつかる壁です。しかもややこしいことに、現在の正式名称と昔からの呼び方が並行して使われています。
結論を先に申し上げると、現在の正式名称では 甲類 は 連続式蒸留焼酎、乙類 は 単式蒸留焼酎 です。そして、本格焼酎 は 乙類の言い換えではなく、単式蒸留焼酎のうち一定の条件を満たしたものに使える表示です。ここを押さえると、ラベルがかなり読みやすくなります。
1. まず結論です
| 呼び方 | 現在の正式名称 | 蒸留方法 | 味の傾向 | 向きやすい用途 |
|---|---|---|---|---|
| 甲類 | 連続式蒸留焼酎 | 連続式蒸留機 | 軽快、ニュートラル | サワー、チューハイ、果実酒ベース |
| 乙類 | 単式蒸留焼酎 | 単式蒸留機 | 原料の香味が残りやすい | 水割り、お湯割り、ロック |
2. 甲類とは何か
甲類、現在の正式名称では連続式蒸留焼酎は、連続式蒸留機で蒸留した焼酎です。酒税法上はアルコール分36度未満という枠があります。酒質は軽快で、香味のクセが穏やかになりやすいため、割り材の個性を前に出したい場面に向きます。
甲類の長所
- 味がすっきりしている
- 割り材とのなじみがよい
- サワーや酎ハイに向く
- 梅酒や果実酒ベースに使いやすい
3. 乙類とは何か
乙類、現在の正式名称では単式蒸留焼酎は、単式蒸留機で蒸留した焼酎です。酒税法上はアルコール分45度以下という枠があります。原料由来の香りや旨みを残しやすく、芋、麦、米、黒糖、そばなどの個性が現れやすいのが特徴です。
乙類の長所
- 原料差がわかりやすい
- お湯割り、水割り、ロックで個性が出る
- 本格焼酎や泡盛の魅力を楽しめる
- 食中酒としての奥行きがある
4. なぜ今も甲類・乙類と呼ばれるのか
ラベルや会話で今も 甲類、乙類 という言い方が残るのは、長く使われてきた呼称だからです。現在の法令や公式資料では 連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎 という名称が基本ですが、旧称は実務や市場でまだ十分に通用しています。検索する人が 甲類 乙類 と入れることが多いのも、この歴史的な名残です。
5. 本格焼酎との関係
ここが最も誤解されやすい点です。本格焼酎は 乙類と同じ ではありません。正確には、単式蒸留焼酎のうち、一定の原料・製法要件を満たしたものに使える表示です。
つまり、次の関係で理解するとずれません。
- 焼酎 という大きなカテゴリーがある
- その中に 連続式蒸留焼酎 と 単式蒸留焼酎 がある
- 単式蒸留焼酎の一部に 本格焼酎 と表示できるものがある
- 泡盛は法的には本格焼酎の定義の中に入るが、通常は泡盛として扱われる
6. 混和焼酎の表示
単式蒸留焼酎と連続式蒸留焼酎を混ぜた商品は、基本的に 混和 であることを表示します。ここにも少し細かなルールがあり、連続式蒸留焼酎を純アルコール数量で5%未満だけ混ぜた場合には、単式蒸留焼酎と表示できる例外があります。ただし、その場合でも 本格焼酎 と表示できるとは限りません。
この点は、専門家や販売現場ではとても重要です。単式蒸留焼酎 と書いてあるから即 本格焼酎 と判断しない、という慎重さが必要です。
7. 味と用途の違い
甲類が向く場面
- レモンサワーや茶割りを作りたい
- 割り材を主役にしたい
- クセの少ない酒質を求める
- 家飲みで汎用性を重視したい
乙類が向く場面
- 原料の違いを楽しみたい
- 芋、麦、米などの個性を味わいたい
- お湯割りや水割りで食事と合わせたい
- 蒸留酒の中でも食中酒として使いたい
8. 初心者はどちらを選ぶべきか
どちらが上、という話ではありません。用途が違います。
- サワーやチューハイ中心なら 甲類
- 焼酎そのものの個性を知りたいなら 乙類
- 食事と合わせてゆっくり飲みたいなら 乙類
- 割り材ベースを一本置きたいなら 甲類
焼酎の世界に入る入口としては、香りを学びたいなら乙類の麦焼酎や米焼酎から始めると失敗しにくいです。
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よくある質問
焼酎の甲類と乙類の正式名称は何ですか
現在の正式名称は、甲類が連続式蒸留焼酎、乙類が単式蒸留焼酎です。
甲類と乙類は味がどう違いますか
甲類は軽快でニュートラル、乙類は原料由来の香味が残りやすい傾向があります。
本格焼酎は乙類と同じですか
完全に同じではありません。本格焼酎は単式蒸留焼酎のうち、一定の原料・製法要件を満たしたものに使える表示です。
甲類と乙類を混ぜたらどう表示されますか
基本的には混和表示が必要です。少量の連続式蒸留焼酎を混ぜた場合に単式蒸留焼酎と表示できる例外はありますが、本格焼酎と表示できるとは限りません。
初心者は甲類と乙類のどちらから始めるとよいですか
焼酎の香りを学びたいなら乙類、サワーや割り材ベースとして使いたいなら甲類が入りやすいです。
まとめ
焼酎の甲類と乙類の違いは、単なる 名前の違い ではなく、蒸留方法と酒質の違いです。そして、本格焼酎という語がそこに重なるため、話が複雑に見えます。
整理すると、覚えるべき順番は次の通りです。
- 甲類=連続式蒸留焼酎
- 乙類=単式蒸留焼酎
- 本格焼酎=単式蒸留焼酎の一部に使える表示
- 泡盛は法的には本格焼酎の定義の中に入るが、通常は別に扱う
焼酎全体の地図を見直したい場合は、焼酎とは?完全ガイドと、焼酎の種類一覧もあわせてご覧ください。










